Blackwater Holylight

If You Only Knew

Blackwater Holylight

If You Only Knew

  • release date /
    2025-04-18
  • country /
    US
  • gerne /
    Doomgaze, Post-Metal, Progressive, Psychedelic Rock, Shoegaze,
Light
Dark
Soft
Heavy
Clear
Noisy
Slow
Fast
Pop
Extreme

オレゴン州ポートランド出身のサイケデリック・ドゥーム・ロック・バンドBlackwater Holylightの1st EP。2016年に結成され、独自の実験精神あふれる音楽性で注目を集めてきた女性4人組のバンドです。

現在のメンバー

Sunny Farris – ベース/ギター/ボーカル
Sarah McKenna – シンセサイザー
Mikayla Mayhew – ベース/ギター
Eliese Dorsay – ドラムス

デビューアルバム『Blackwater Holylight』(2018年)で、サイケやストーナーをベースにした妖艶で酩酊感のあるサウンドで一気に存在感を確立。続く『Veils of Winter』(2019年)ではさらにヘヴィネスを追求し、3rdアルバム『Silence/Motion』(2021年)ではヴァイオリンや呪術的なボーカルを導入し、陰鬱な世界観を開拓。作品ごとに様々な変化を見せ、多くのリスナーに新鮮な驚きを与えてきました。

本作では、Black Sabbathの重厚感、Dead Can Danceの神秘性、サイケデリック・ロックの酩酊感、プログレの構成美という既存のパレットに、シューゲイズの夢幻的なテクスチャーを加え、新たな冒険へ踏み出しています。

その変化が最も顕著なのは、#2 “Torn Reckless”。キャッチーな歌メロを主体にしたポップソング……と思いきや、My Bloody Valentine級のギラギラと乱反射する轟音ギターで大胆にコーティング。もし“when you sleep”をBlackwater Holylightがアレンジしたら……なんて想像が掻き立てられます。

#1 “Wandering Lost”は、浮遊感のあるキーボードとボーカルで穏やかに始まり、ヘヴィなギターで広大なサウンドスケープを構築。中盤は一気にアグレッシブな変拍子リフで翻弄し、再び序盤の展開へと収束します。プログレ譲りのドラマティックな構成が光る名曲。

#3 “Fate Is Forward”は、スロウコアとドゥームゲイズをブレンドした陰鬱なナンバー。幽玄なボーカルが霧のように広がり、ふと気づけば視界不良&遭難寸前。

ラストを飾るのはRadiohead “All I Need”のカバー。原曲を踏襲しつつ、後半はヘヴィなギターで自己流に仕上げるあたりは流石。どの曲も単なるシューゲイズ化に終わらず、色の異なる4つの宝石を生み出しています。その手腕は、さながらサイケ/ドゥーム界の錬金術師!

多彩なアレンジセンスを持つ彼女たちにとって、シューゲイズの導入は変化の序章に過ぎないのかもしれません。次はどんな地平を切り拓くのか、非常に楽しみです。

IressやKing Woman、Shedfromthebodyなどのファンはぜひチェックしてください。