Trevor Something

The Shadow

Trevor Something

The Shadow

  • release date /
    2025-04-04
  • country /
    US
  • gerne /
    Darksynth, Darkwave, Dreamwave, Electronica, Gothic, Synth Pop, Synthwave
Light
Dark
Soft
Heavy
Clear
Noisy
Slow
Fast
Pop
Extreme

フロリダ州マイアミを拠点に活動するシンセウェイヴ・アーティスト、Trevor Somethingの12thアルバム。

Trevor Somethingは、2013年に活動を開始し、2014年にデビューアルバム『Synthetic Love』をリリース。YouTubeのシンセウェイヴ専門チャンネル『NewRetroWave』で紹介され、大きな注目を集めました。特にデビューアルバム収録の“Fade Away”と2014年発表のミックステープ『Trevor Something Does Not Exist』は、2025年8月時点で500万回以上再生されています。

以降もシンセウェイヴを基調としつつ、80年代のニューウェイヴやゴス/ポストパンクの影響を色濃く取り入れ、ダークかつロマンティックな独自のサウンドを築いてきました。2022年にリリースされた『The Death Of』では「最後のアルバムかもしれない」という意味深な発言がありましたが、その後も2024年の『Archetypes』、そして2025年の本作『The Shadow』と、精力的に活動を継続しています。

本作『The Shadow』は、2019〜2024年に制作され、約1年かけてミックスされた作品で、「The Shadowはエゴの暗く光の当たらない側面。自分自身の暗部を理解すれば、光と闇の調和が得られる」と語る通り、これまでで最もダークでメランコリックなサウンドとなりました。

オーロラのように美しいシンセをまとい、ミニマルなベースとキックにのせて、甘い歌声がなめらかに響き渡る様は、まるでネオンの海を彷徨う幽霊たちの哀歌のよう。耳にしたものを瞬く間に虜にします。また、過去作に収録されたThe CureやDepeche Modeのカバーからも分かるように、ゴスの官能美・退廃美を備えている点も、Trevor Somethingならではの魅力となっています。

名曲揃いの中から特にオススメしたいのが、ジョン・カーペンター風の冷たいピアノを散りばめた#6 “Cruel Intentions”。終盤に聖歌のように荘厳なアウトロへシフトする展開がお見事。比較的アップテンポでキャッチーな#7 “Numb The Pain”も、クリスタルのような透明感のあるトーンのシンセが印象的。Trevor Something史上トップクラスの深いリバーブに包まれる#9 “Cry Until I Die”は、HEALTHの幽玄インダストリアル・ロックにも通じる趣もあり、一般的なシンセウェイヴにはない奥行きを生み出しています。

シンセウェイヴ好きに留まらず、ゴス/ダークウェイヴ/ポストパンクやドリームポップ/シューゲイズのファンにもおすすめの逸品。特にHouse of HarmやCD Ghost、HEALTHが好きなリスナーは必聴です。

最後に「アルバムが多すぎてどこから聴けばいいの?」という人のために、私のオススメを挙げておきます。

【ポップ系】

【ダーク系】

【シューゲイズ/ポストパンク系】

【ドリームポップ系】

他のアルバムもいずれ劣らぬ素晴らしさなので、「どこから聴いても問題なし!」が私の結論です(笑)。