cd ghost - when the rain stops

CD Ghost

When The Rain Stops

CD Ghost

When The Rain Stops

  • release date /
    2026-07-31
  • country /
    US
  • gerne /
    Dream Pop, Indie Pop, Synthpop, Synthwave
Light
Dark
Soft
Heavy
Clear
Noisy
Slow
Fast
Pop
Extreme

US・ロサンゼルスのシンセポップ/ドリームポップ・デュオ、CD Ghostの2ndアルバム。

Cody Han(ボーカル・ギター・シンセサイザー)とBlake Dimas(シンセサイザー)のデュオよるCD Ghostは、2020年に活動を開始。3枚のEPを経て、2022年に1stフルアルバム『Night Music』をBorn Losers Recordsからリリースした。その後も『Vignette I』(2023年)、『Vignette II』(2024年)の連作EPを発表し、2024年には北米ヘッドライン・ツアーで複数公演をソールドアウトさせている。

これまでのCD Ghostは、艶やかなシンセサイザーとエレクトロニックなビートを軸に、ゴスやダークウェイヴの翳りをまとったシンセポップを展開してきた。今作ではそこにギターを大きく取り入れ、ドリームポップやインディーロックへとサウンドを広げている。シンセベースの柔らかな躍動、ドラムマシンのビート、浮遊感のあるギターと穏やかなボーカルが重なり、従来の憂鬱な夜の空気に温かな光をもたらしている。

その変化を象徴するのが、#3 “Lost and Found”だ。きらめくギターと浮遊するメロディはWild Nothingを彷彿とさせ、淡いノスタルジーを漂わせる。MVではホームビデオ風の映像でギター、ベース、ドラムによるバンド編成で演奏する姿も映し出されており、サウンドの変化を視覚的に伝えている。

ただし、アルバム全体がドリームポップへ移行したわけではない。従来のエレクトロサウンドを残しながらギターを加えることで、両者を自然に融合させている。

#5 “Fallen Angels”では、1stアルバム以前から続くダークウェイヴ/ポストパンクの色が強くなる。夜の街を彷徨うようなムードをまといながら、切なさを帯びたボーカルが響き、ゴス由来のダークな魅力もしっかりと残されている。歌詞に登場する孤独、堕落、救済といったイメージも、この曲の陰影を深めている。

そしてラストの#10 “Castles”では、ゆったりとしたリズムに壮大なギターサウンドが重なり、アルバムを締めくくるにふさわしい余韻を残す。

『Night Music』が象徴した夜の世界から、『When The Rain Stops』は静かな再生へと向かう。ギターの導入によって表現の幅を広げた本作は、CD Ghostの新たな方向性を示すアルバムといえる。

悲しみの雨は止み、朝靄の向こうから差し込む光が、夜の影をゆっくりと白く染めていく──