
Warper
Something, Sometime
Warper
Something, Sometime
- release date /2025-10-03
- country /US
- gerne /Alternative Rock, Doomgaze, Indie Rock, Progressive, Shoegaze, Slowcore
コロラド州のシューゲイズ・バンド、Warperの1stアルバム。プロデュース、ミックス、マスタリングはTrauma RayやSoft Blue Shimmerなどを手がけたCorey Coffman(Gleemer)が担当。
Jack McManaman(Guitars, Bass, Synths, String arrangements)とAdam Gilsdorf(Drums)の2名で活動するWarperは、Instagramのプロフィールで自らを「ダウナー」と称する通り、NothingやDeftones系のヘヴィシューゲイズとは異なる陰鬱なサウンドを特徴とする。
Jack McManamanの儚く哀しみを帯びた歌声は、孤独や喪失感、自己不全、愛の葛藤といった内面の揺らぎを綴る歌詞と結びつき、リスナーを深い内省へと誘う。時に苛むようなヘヴィなギターが轟く一方で、スロウコア譲りの繊細な浮遊感を備えたパートも巧みに配置され、傷ついた心をそっと慰撫してくれる。この静と動のコントラストが光るサウンドメイキングは、GleemerのCorey Coffmanらしい手腕といえるだろう。
白眉はクロージングの#9 “Something to Be Learned from a Rainstorm”。美しいアルペジオとともに静かに紡がれ、一気に轟音を解き放ちカタルシスを生むが、それだけでは終わらない。再びしっとりとした曲調へ戻り、さらにもう一段の盛り上がりを設ける二段構えのドラマティックな構成でアルバムを締めくくる。
また、#3 “Forever”と#6 “Jinx”では、Jack McManamanの歌い回しにKatatoniaのJonas Renkseに通じる味わいもあるため、プログメタルのリスナーにも響きそうだ。Katatoniaも初期にドリームポップ寄りの楽曲をいくつか残しているが、もし本格的にシューゲイズ化したら……という想像を掻き立ててくれる。
陰鬱なサウンドと内省的な歌詞世界が共鳴し、感情の揺らぎを巧みに描いたメランコリック・シューゲイズの秀作。
余談だが、カバーアートの線香花火の儚く消えゆく光に感傷を見出す感性は、どうやらアメリカでも共通しているのかと思うと、どこか感慨深い。
